きんひろう

筋疲労

※この用語は、医学的には病名ではない場合、もしくは病名として認められつつある段階である場合があります。また、医療や身体にまつわる一般的な用語を掲載している場合があります。

最終更新日:
2024年05月10日
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2024/05/10
更新しました
2021/03/19
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概要

筋疲労とは、筋肉の使いすぎによって筋肉が疲労し、十分な力を継続して発揮することができなくなる現象を指します。

筋疲労は高強度の運動や持続的な運動後などに見られますが、通常は一時的なもので、十分な休養と栄養によって回復します。しかし、疲労の回復に不可欠な休養と栄養が不十分な場合には、慢性的な疲労状態になることがあります。この状態をオーバートレーニング症候群といい、疲労の積み重ねによってトレーニングの効果や競技成績の低下を招くだけでなく、重症化すると休養期間が長くなるために競技への復帰が難しくなる場合もあります。

原因

筋疲労の原因はいまだ完全に解明されていませんが、最近では乳酸とともに作られる水素イオンの作用によって筋肉のpHが酸性に傾くこと、筋肉を収縮するためのエネルギー源となる筋グリコーゲン(糖の一種)が枯渇することが原因と考えられています。

また、筋肉は筋細胞中にある筋小胞体からカルシウムが放出されることで収縮しますが、高強度の運動時にはリン酸が多く作られ、リン酸がカルシウムと結合することでカルシウムの放出が阻害され、筋疲労が起こるという説もあります。

セルフケア

筋肉だけでなく、体全体の疲れを取るには十分な休養と栄養が必要です。

筋疲労の回復を早めるためには、筋肉の血液の流れをよくすることが大切です。血液の流れをよくする方法として、ストレッチやマッサージ、入浴、交代浴(温水と冷水に交互につける)などがあります。ウォーキングや水中運動といった軽い有酸素運動によって、筋肉の収縮を促すことも筋疲労の回復に効果的とされています。また、リハビリテーションに利用される低周波治療器は、外部から筋肉に電気刺激を加えることで筋肉を動かしたり、血行を促進したりすることで、こりや痛みを緩和するという報告もあります。激しい運動を行うと熱が発生して筋肉の温度が上昇しますが、筋肉の温度が上昇したままだとエネルギーを消費してしまうため、運動直後にアイシングを行い、筋肉の温度を下げることで筋疲労の回復につながる場合もあります。

栄養面ではバランスのよい食事が重要で、特にビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12など)とビタミンCを多く摂取すると疲労回復が早まるといわれています。また、運動直後に炭水化物や糖類を補給すると筋グリコーゲンの貯蔵量を速やかに回復させることができます。

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